大人になったら何になりたい?
この問いに対して、子どものとき、みなさんはなんて答えていましたか?
大人になった今、何になりたい?
もし誰かから居酒屋の席でこの問いを投げかけられたとしたら、なんて答えますか?
今日の記事は、映画『ひみつのアッコちゃん』が思い出させてくれた「輝く大人のヒミツ」についてのお話です。
『ひみつのアッコちゃん』のあらすじ
綾瀬はるかさんと岡田将生さん主演の映画『ひみつのアッコちゃん』。
国民的少女漫画である『ひみつのアッコちゃん』の実写版。
2012年に公開されたこの映画、一体どんなストーリーなのでしょうか?
※一見は百聞にしかずということで、予告編をご覧ください!笑
I. 輝く大人のヒミツは、○○にあり
映画『ひみつのアッコちゃん』。
国民的な超人気少女漫画が原作ということもあり、キラキラした映画です。
でも、キラキラしすぎていて俺 / 私 / わしが観るもんじゃないわ...
と思っているそこのあなた!もったいないです!笑
というのも、アッコちゃんは大切なことを教えてくれるから。
ずばり、輝く大人のヒミツです。
輝く大人のヒミツは、○○にあります。
それは...
輝く大人のヒミツは、「理想を成り下げないこと」にあり、です。
理想を成り下げないとはどういうことでしょうか?
大人になると、理不尽なことにいっぱい出会いますよね。
映画『ひみつのアッコちゃん』でも、岡田将生さんが演じる早瀬尚人は、大手化粧品メーカーでさまざまな理不尽なことに出会います。
本当にお客様から選ばれる化粧品を作りたいと願う早瀬直人 vs どんな汚いやり方でも、自分のもとに権力と富が舞い込んでくるならなんでもやるという化粧品会社の経営陣の間で、会社の将来をかけた対立が繰り広げられるのですが...
出資を受けることよりも、本当にいい化粧品をつくることが企業再生の道であると経営陣に訴え続ける直人とは裏腹に、会社の経営を建て直すためにヤクザまがいの会社から出資を受けようとしている経営陣。
会社の経営陣は、汚いやり方で直人を阻もうとします。
そこで直人は「どんなに理想を掲げてもダメなんだ」と途中で諦めそうになる。
でも、そこで綾瀬はるかさんが演じる加賀美あつ子(通称アッコ)は、そんなんで諦めるなと叱咤します。
そしてアッコに叱られて、もう1度自分を奮い立たせる直人。
そして、直人とアッコは「化粧品会社が再生するために必要なことは、本当にお客さんから選ばれる化粧品をもう1度作ることだ」という理想に向かって猪突猛進します。
一部ネタバレを含みますが、映画では、株主総会のシーンが出てくるんです。
化粧品会社の経営陣を誰にするかについて話し合っているときに、筆頭株主である女性が発したセリフがいい味を出しています。
当然、利益を上げてくれる経営陣を選びたいと思います。
彼らの意見は、まったくの理想論です。
しかし、理想のない企業に将来はない。
わたくしは、企業本来の方針、つまり、よりよい化粧品をつくることに前向きでいてくれる人たちを支持します。
どうせ映画だからそんな悠長なことを言ってられるんだ、とか、現実ではどうせ理想なんて叶いっこないって思われた方もいるかもしれません。
でも、叶わないから理想を信じないって、ちょっと違うと思うんです。
そもそも、理想が叶うかどうかと、理想を信じるかどうかって、まったく別の話。
もちろん、理想が叶う見込みが高い方が、理想を信じる気になるかもしれません。
もちろん、理想が叶う確証がある方が、理想を信じる気になるかもしれません。
なんで?
それはきっと、がっかりしたくないから。
理想を信じて頑張ったのに、結局叶わなかったとしたら、バカみたい?
理想を信じて頑張ったのに、結局叶わなかったとしたら、何の意味もない?
...果たしてそうでしょうか?
もちろん、努力は報われるに越したことはないですよね。
でも、どんな結果になったとしても、結局報われると思うんです。
確かに、自分が意図した結果にならないときもあるかもしれない。
そんなときは確かにがっかりするし失望する。
せっかく頑張ったのにって、きっと思う。
でも、理想を信じて頑張った過程で得たものは、決してなくならない。
決して意味のないものなんかじゃない。
確かに会社のPL上では「失敗」かもしれない。
上司からの評価も「失敗」かもしれない。
でも、ものさしはそれだけじゃない。
少し視点を変えてみたら、周りが失敗と呼ぶものは、自分にとっての「学び」。
今失敗と思えるものは、10年後の自分からしてみれば、「強くなるために必要だった、大切な傷」。
理想に手が届かなかったとしても、それだけ高く飛ぼうとしたこと自体が「誇り」となる。
だから、理想が叶うかどうかは関係なく、理想を信じることができる大人は、人一倍困難に見舞われるし悔し涙を流すこともあるかもしれないけれど、人一倍、いや、人百倍ぐらい輝いてる。
「どうせきれいごとだろ...」
そう思う人もいるかもしれません。
わたしだって、自分の人生がうまくいかないときにこの記事を読んだら、「きれいごと並べやがって」って思うかもしれません。笑
ただ、きれいごとを信じて実行する人って、やっぱり輝いてるなあって思います。
II. 理想を成り下げないってどういうこと?
さてさて...
「理想を忘れるな」
とか、
「理想なんて捨てろ」
とか、
「結局どっちやねん!」
みたいになることってありますよね。
映画『ひみつのアッコちゃん』が教えてくれることは...
理想は忘れるものでも捨てるものでもなく、掲げ続けるものってこと。
つまり、理想を成り下げるなってこと。
というのも、自分の将来なりライフスタイルなり仕事なり恋愛なり... 何かしらにおいて、人は誰しも「こうだったらいいのになあ」なんて理想をもっていると思うんです。
夢とか大志がなくても、理想をもつって案外簡単なことだと思うんです。
ただ、どんなに理想があっても、周りの人から否定されたら一気に萎えてしまう。
周りの人から反対される度に、まるではしごを1段1段降りるかのように、自分の中で理想がどんどん下がっていってしまう。
そして気づいたら、理想が成り下がって、挙句の果てには理想にときめくこともない、平凡でつまらない大人になってしまう。
だからこそ、理想を成り下げないことって大切だと思うんです。
もちろん感情の浮き沈みはあっていい。
理想に1歩でも近づいたら、思わず嬉しくなるだろうし、
理想とはかけ離れたどん底を味わったら、悔しくて一気に意気消沈すると思います。
でも、それでいいんです。
大切なのは、理想と現実のギャップを縮めることじゃなくて、理想を掲げ続けること。
理想は高ければ高いほどいい、とか、身の丈に合った理想を掲げる方がいい、とか、そういう話ではないんです。
そういう話じゃなくて、理想(=自分にとって本当に大切にしたいこと)を、常に心の中で掲げ続けられるか、ということ。
映画『ひみつのアッコちゃん』で、尚人とアッコちゃんが大切なことを教えてくれました。
III. 理想って、実は結構カンタンなこと
今までさんざん理想について語ってきましたが...
この記事を読んだ方に、誤解してほしくないんです。
それは、この記事で伝えようとしていることは、「必ず己の理想をもつべし」みたいな堅苦しいお説教じゃなくて、「自分にとって本当に大切にしたいこと」に正直に生きようぜ的な暑苦しいお誘い。
別に、理想を常に掲げている必要はないし、無理して理想を探す必要もない。
自分にとっての理想がなんなのか、まだよくわからないかもしれない。
人生にうまくいかないときは、理想を捨てたくなるようなこともあるかもしれない。
理想を信じて痛い目に遭ったこともあるかもしれない。
ただ、理想って言葉があまりにもキラキラワード認定されているだけで、理想って実は、本当にシンプルなことのような気がするんです。
goo国語辞典によると、理想とは「人が心に描き求め続ける、それ以上望むところのない完全なもの。そうあってほしいと思う最高の状態」らしいです。
なんだか難しいですね...
「理想」と聞いて連想するのは、100%とかパーフェクトっていう言葉かもしれません。
でも、わたしにとって理想とは本当にシンプルで、「自分にとって1番しっくりくるもの」だと思うんです。
だから、理想の生き方 / 仕事 / パートナーとは、「誰もが羨むような最高の生き方 / 仕事 / パートナー」という意味ではなく、「自分にとって1番しっくりくるもの」のこと。
周りに薦められたから、身の丈に合っているから、とか、そんな努力しなくても手が届きそうだから、とか、そういう考えからくる「しっくり」ではなく、自分が心から満たされて納得できる「しっくり」を大切にしていきたいものですね!
とにもかくにも、大切なことを教えてくれた映画『ひみつのアッコちゃん』、ありがとう!
くすむときもあるかもしれませんが、アッコちゃんとか尚人みたいに輝く社会人かつ大人になれるよう、とりあえず朝ご飯を調達しに行ってきます!笑