「温めすぎた卵は腐る」
この言葉は、当時中学生だったわたしが映画「アバター」のレビューを読んでいたときに出会った言葉です。
レビューを書いた人いわく、アバターの脚本は「温めすぎた」ために「腐った」、つまり長い間練り過ぎて陳腐になってしまったようです。
アバターの内容もレビューの内容も鮮明には覚えていないのですが、
「温めすぎた卵は腐る」
というこの言葉は、13年経って大人になった今でもハッキリ覚えています。
そして13年経った今日、「温めすぎた卵は腐る」という言葉の重みがずっしり来る出来事がありました。
それは、ドラマ「DCU」を観たことです。
昨年自分がシナリオセンターの課題として書いた作品に設定がそっくりで、なんだか嬉しくなって観たドラマ。
第1話を観た感想は...
「3月のシナリオコンクールに出そうかと思ってたのに、これじゃDCU観てパクッた(=お上品に言い換えると"着想得た")ように見えるじゃん!!!」
ということ。
シナリオセンターの本科コースでは、全部で20個のお題が出され、各お題ごとに毎週20枚書いてくるのが課題。
お題の1つに「憎しみ」というお題があり、どうしようかと悶々と考えた結果、海難事故で父を亡くした新米潜水士と、父の元バディである教官とのドラマを描くことに。
課題としては、「主人公の憎しみ」をいかに描けるかが試されていました。
そして、憎しみを際立たせるためには、アンチテーゼから始めること、つまり後々に憎しむこととなる人を「尊敬」または「信頼」している場面から始めるとよいと、先生からアドバイスをもらいました。
そこで、冒頭では「父の元バディである教官を慕う主人公」を描き、後半では「教官が、海難事故の救助活動中に父を見殺しにしたと知り、教官を憎むようになる主人公」を描きました。
ドラマ「DCU」の第1話を観ていたら...
なんと、自分が書いた20枚シナリオの展開とそっくりじゃん!!!
となりました。
よく人気作品が世に出ると「あれは俺/ワタシが書いたんだ!盗作だ!」と騒ぐ人がいますが、きっとあれなんですね、盗作というよりは、同じことを考えていた人がいて、その人の方が先に世に出したということなんですね...
※もちろん、中には盗作という現象もあり得ると思いますが、大体は盗作ではなくて、たまたま同じことを考えていた人がいて、たまたまその人の方が先に世に出した/運よく世に出せるほどの力があった、ということなのでしょう...
東京のすみっこに住むわたしの20枚シナリオの作品が盗作されるはずもなく、そしてドラマの企画は数か月前から始まっているだろうことを考えると、むしろ時間軸的にはわたしの方がパクッたみたいになるわけですが、いやはや...
「温めすぎた卵は腐る」
という言葉の意味がわかった気がしました。
もし自分がいいと思うものがあるなら、温めすぎずに、迷わずに、世に出すべき。
もちろんある程度の練る期間は必要ですが、そうこうしているうちに、同じような作品が世に出て先を越されてしまったりするわけです。
シナリオセンターの先生も、「いいと思う作品ができたらもったいぶらずにコンクールに出してみるべき」と言っていましたが、本当にその通りなんだろうなあ。
時が経つにつれて、作品の内容自体も新鮮味を失って色褪せていくかもしれないし。
※色褪せない名作を生み出すことが大切なのかもしれませんが...笑
とりとめのない文章となってしまいましたが、それでいいんです。
なんたってこれは完全自己満足のブログなのですから!(謎のドヤタイム)
ということで、大人しく脚本コンクールに向けて執筆を始めたいと思います。
その前に、天気の子を観ようかどうか迷います。
観ようかな、やめとこうかな、でも観ちゃおうかな...
YouTubeの海外コメントで、「I wasted 5 min of my life」と言われてしまうようなブログ記事となりましたが、茶番にお付き合いいただいたみなさま、どうもありがとうございました。
なんて心優しい方々...
ということで、おやすみなさい!(まだ寝ないけど)