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自称宇宙人のゆとり世代が書く雑記ブログです。

北極星のみつけかた

「とりあえず3年」ってホント?悩める新卒1年目へ、後悔しない転職とは

みなさんは、「今の仕事は自分がやりたいことじゃない」、「やりたいことが明確にあるわけじゃないけど、少なくとも今の仕事ではない」と思ったことはありますか?

 

「お前誰だよ」って思われた方のために自己紹介しておくと、自分は社員1万人超えのコンサルティング会社に新卒入社し、2年後に血迷って社員3人の事業会社(スタートアップ)に転職した者です。笑

転職するかどうか迷っていた当時の自分は、「とりあえず3年(は耐えよ)」という言葉が嫌でたまりませんでした。

 

この記事では、入社後まもなくして「転職すべき?とりあえず3年はいた方がいい?」と悩まれている新卒社会人のみなさんに向けて、今後のキャリアを考えるにあたっての「軸」をいくつか紹介したいと思います。

 

「だからお前誰だよ」って思われているかもしれませんが、お前誰だよなりに考えたことをまとめてみたので、よければぜひ流し読みしてみてください!

 

 

「とりあえず3年」ってホント?

人生100年時代」と言われている今ですが、100年生きる保証なんてないし、悠長に「人生100年」という前提のもとに人生設計をしていたら、本当にやりたいことに辿り着く前に死んでしまうかもしれない。明日死ぬかもしれないのに、とりあえず3年耐えることになんの意味があるんだろう?

 

新卒1-2年目の自分は、そんなギモンに悶々とする毎日を過ごしていました。

 

社会人6年目・28歳となった今となっても、「とりあえず3年」の「とりあえず」がなんの意味も持たないなら、とりあえず3年いたところで、その先もとりあえずの人生が続いていくんだろうな、とは思います。ただ、その「とりあえず」をただの「とりあえず」ではなく、将来やりたいことをやれるようになるための訓練期間と捉えるなら、「とりあえず」には意味があるんだと思います。多分、とりあえずっていう響きがよくないのでしょうね。とりあえず3年なんて、誰が考えた言葉なんでしょう...

 

「やりたいこと」を仕事にしようとして溺れ死にかけた...!

楽しいか楽しくないか、やりたいことかやりたいことじゃないか。

 

結局はこういった感情的な軸が1番大切だったりするし、個人的にもこのような軸を重視してきたのですが、この記事ではあえて、「今の仕事は楽しくないから転職すべきか」とか「今の仕事は本当にやりたかったことじゃないから転職すべきか」という問いは一旦置いておいて、他の軸でキャリアを考えてみることにします。

 

というのも、楽しい仕事に出会えたら本当に素晴らしいことだし、やりたいことがあるならやりたいことを仕事にした方がきっと満足度が高いだろうし、新卒のうちからそんな仕事に就けるのであればきっと就いたほうがいい。

 

ただ、自分がやりたいこと・実現したいことによっては、もしかしたら今の自分には足りない能力や経験が必要かもしれない。必ずしもそういった能力や経験を得てからやりたいことをやれと言っているのではないけれど、そういった能力や経験を得てから取り組んだ方が結果的により早く/よりよくやりたいこと・実現したいことを実現できるかもしれない。

 

現職のスタートアップに転職するかどうか迷っていたとき、香港系カナダ人のCEOから、とある言葉をかけられました。

 

“If you want to learn to swim jump into the water. On dry land no frame of mind is ever going to help you.”

ー Bruce Lee

意訳:『もし泳げるようになりたいなら、泳ぐ練習をしてから水に飛び込むより、まずは水に飛び込め。そして泳げ』

 

結果、社会人3年目に差し掛かろうとしていた当時の私は「とりあえず水に飛び込む」ことを選んで転職しました。結果、ほぼ溺れ死にかけました。笑

「言うは易く行うは難し」とはまさにこのことですね... 恐ろしい...

 

溺れ死にかけたわたしの経験からすると、自分の心に自分の能力がまだ追いついていない(かもしれない)若手(社会人1-5年目)のうちは、一旦感情軸は置いておいて、他の軸でキャリアを考えてみるのもよいかもしれないな、と思いました。

 

「感情軸ではなく、もっと他の軸でキャリアを選択しろ」と言っているのではありません。最終的に選択するときにどの軸をもって決めるかは自分次第。ただ、決めるときと考えるときの軸は別でいいと思います。

 

「最終的に、心から満足のいく、そしてなるべく後悔のない選択ができるように、一旦は感情軸だけじゃなくて他の軸でもキャリアについて考えてみようぜ!」というのがこの記事の目指すところです。なので、この記事で紹介した軸をもとにキャリアを決めるべしと言っているのではなくて、あくまでも「こんな軸もあるぜ、参考にしてみてな!」ってノリです。

 

これから紹介する軸は、「安定志向というわけではないけれど、かといって何もかもかなぐり捨ててチャレンジするタイプでもない」「お給料はある程度担保した上でやりたいことができるようになりたい」という想いをもつ方にとって参考になるものかと思います。

 

なので、「安月給でもいいからとにかくやりたいことをしたい(その覚悟はできてるぜベイベ)」「バカと呼ばれようが世間からなんと言われようが、自分には夢を追う覚悟も自信も100%あるぜ」という天才肌的な方には向いてないと思います。

 

なので、「食いっぱぐれたくはないけどもっとやりたいこと・楽しいことがしたい」「やりたいことをやれるようになるために、まずは歯を食いしばって自分を鍛えてみるのもアリかもしれない」と思っている方だけ、ぜひこの続きを読んでもらえたら幸いです!

 

やりたいことをやれるようになるために。自分を鍛えてくれる仕事・職場とは?

どの仕事も、世の中から求められているから存在しているはずだし、どんな仕事に就いたとしても、何かしら学べることは必ずある。

自分がなにを目指すかによって、自分の何をどう鍛えればいいかも変わってくるし、そのために選ぶとよい仕事も変わってくる。

 

ただ、アーティストや職人ではなく、いわゆる「組織や企業に所属して、組織や企業を成功に導ける人になるには」という観点から考えると、自分を鍛えてくれる仕事というのは、次の3つが揃っている仕事なのかな、と思います。

 

<自分を鍛えるための、仕事選びの軸>

軸① Client Facing(顧客と対話する立場)な仕事か否か

軸② トップライン(売上)を背負う仕事か否か

軸③ 専門的なインプットが必要な仕事か否か

 

軸① Client Facing(顧客と対話する立場)な仕事か否か

社会人3年目の当時、前職のコンサルティング会社の上司から、「若いうちはClient Facing(顧客と対話する立場)の仕事をやった方がいい」と言われたことがあります。

 

自身は当時、ハードなコンサルティングプロジェクトの仕事に疲弊していて、転職するか社内のコーポレート部門に異動しようか迷っていたのですが、そんなときに言われた言葉でした。

 

当時は、Client Facingだろうがなかろうが、自分が楽しめる仕事ならいいよねと思っていたので、あまりこの言葉が響かなかったのですが、今になってみると、この言葉の真意がわかるようになりました。

 

というのも、それぞれの仕事は、それぞの仕事なりの価値があります。

ただ、「商品・サービスを提供することで、お金をもらう」という企業の性質をもとに考えたとき、「商品・サービスを提供する」の部分を拡大できる人は、やっぱり企業にとっては喉から手が出るほどほしい人材。

 

「商品・サービスそのものの開発」に携わる研究員やエンジニアはもちろん、「いかにより多くの人に商品・サービスを提供するか(=顧客を獲得するか)」を考えるセールスやビジネスディベロップメント、マーケティングの仕事や、「いかに顧客を維持するか・顧客単価を高めるか」を考えるカスタマーサクセスの仕事は、スタートアップ業界でも常にアツい職種。

 

顧客獲得や顧客単価を高めるための戦略、つまり売上を伸ばすための戦略を考えるコンサルタントという仕事や、過去と現状のデータを分析して未来の戦略を立てるための洞察を導き出すデータサイエンティストも、もちろんアツい職種。

 

いずれにせよ、「商品・サービスを提供することで、お金をもらう」には、顧客のことを知る必要があり、そのためには顧客と対話する(Client Facingする)立場に立つことが重要。

 

データサイエンティスト系の仕事なら、セールスやマーケティングに比べると、顧客と対話する機会は少ないかもしれませんが、データ分析にあたっては定量データの分析だけではなく、顧客との会話や観察から生まれる定性データの分析も重要。

 

だから、「商品・サービスを提供することで、お金をもらう」企業という組織で活躍するには、顧客と日頃から対話する仕事を経験しておくに越したことはない。いずれ経営層になるにしても、ビジョナリーな目線だけでなく、現場や顧客目線からも物事を考える力というのは大事だし。

 

なんだか超当たり前なことを言ってしまいましたが、「若いうちはClient Facing(顧客と対話する立場)の仕事をやった方がいい」という上司の言葉が、新卒3年目の自分にはあまり響かなかったけど、社会人6年目に差し掛かっている今となってはわかるような気がするって話でしたっ。

 

もちろん、顧客と直接対話する機会が限られているバックオフィス系の仕事も、立派な仕事だと思います。ただ、技術が進歩してきている今、「20XX年には143万人のバックオフィス人口がAIに置き換わる」的な話も出てきたりしているし(都市伝説かもしれませんが)、バックオフィスだって企業を支える立派な力に変わりはないのですが、総務×〇〇みたいな感じで、自分の強みとなる軸をもう1つや2つ掛け合わせると面白いのかな、と思ったり。

 

軸② トップライン(売上)を背負う仕事か否か

トップライン(売上)を伸ばす仕事として、1番分かりやすい仕事は恐らくセールス。どの職種もなんらかの形でトップラインを伸ばすことに貢献していると思いますが(たとえば人事だったら、トップラインを伸ばせる優秀な人材を採用するなど)、案件を獲得したり、商談をクローズしたりと、自分の行動がそのままP/Lに反映される立場の仕事を若いうちに経験しておくと、なんかいい感じなんじゃないかと思います(←雑)。

 

社員3人のスタートアップにいると、1人が1つの事業責任を負うぐらいの環境なので、誰がどれだけ売上に貢献したのかが一目瞭然。「自分のコストと生み出した利益」をもろに体感することになるので、トップラインを伸ばすために大切なことにだけ時間とリソースを投下しようという意識が生まれるし、トップラインに関係のないことは忘れる/やらない(やってはいけない)という空気が充満。

 

トップラインを直接伸ばすことが求められる仕事では、プレッシャーもなかなかのものですが、「Pressure makes diamonds(ダイヤはプレッシャーから生まれる)」というように、トップラインを背負う(もしくは伸ばす)仕事を若いうちから経験することは、なかなかにいい経験!

 

ただ、まだ十分に育っていないうちにトップラインを背負うことで潰れてしまうこともあるし、トップラインを背負っている人(マネージャー)が今一つな場合、その方の背中を見て育ったのでは思うようにうまく育てない可能性もありますが、「トップラインをまずは背負う、そしてそれを1mmでも伸ばす」という成功体験が少しでもできたなら、もうそれだけでも花丸なのではないでしょうか!

 

軸③ 専門的なインプットが必要な仕事か否か

自分の人生なんだから、どの仕事をやるかは自分次第。

ただ、「やりたいことをやれるようになるためにまずは自分を鍛えたい」だったり、「好きなことに集中するためにまずは経済的基盤をつくりたい」だったりを目指す場合は、専門的なインプットが必要な仕事を選びたいもの(え、そんなこと当たり前って?かっかたじけない...)。

 

ある程度マニュアル化された仕事をやっているのであれば、マニュアルが更新されない限り、新しい知識を身に着けたり世の中の動向にアンテナを張ったりする必要はないかもしれない(もちろんマニュアル化された仕事の中にも創意工夫の余地はありますが)。

 

ただ、独学(たとえば1日少なくとも30分は読書したり記事を読んだり)しないと、なかなかついていけない/成果を出せないような仕事というのは、それだけ専門的なインプットが必要ということだし、インプットの量はアウトプットの質につながると思うと、インプットしなくてもやっていける仕事より、インプットしないとやっていけない仕事を若いうちは選んでおいたほうがよさそう...!

 

と、なんだか同世代や目上の人からしたら当たり前のようなことをつらつら述べてしまいましたが、「今の仕事でいいのか」と悶々としていた新卒1-3年目の当時の自分にとっては、1mmぐらいは役に立つことなのかなあと思うことをまとめてみました。

 

とはいえ!

上記の3つが揃った仕事は、たくさんありますよね。

そこで、職場選びにあたって参考にしたい軸も挙げてみました。

 

<モチベ高く働ける、職場選びの軸>

軸① あなたのことを本気で考えてくれる上司がいるか(=育てる文化があるか)

軸② 市場であなたの会社の人材は高く評価されているか(=市場価値は高いか)

軸③ 頑張った分だけ報酬が返ってくるか(=やりたいことをするための貯金ができるか)

 

職場選びの軸については、長い説明は割愛しますが、

軸①がイマイチな職場 = パワハラ気質、人を大切にしない会社の可能性あり

軸②がイマイチな職場 = 次の転職で苦労する可能性あり

軸③がイマイチな職場 = やりがい搾取、将来やりたいことに遠のく可能性あり(※経済的基盤を安定させてからチャレンジしたい場合)

 

...といった可能性があるかもしれないので、自分を鍛えるために今やる仕事を決めた後は、ぜひ上記の3つの軸をもとに、少しでも自分を鍛えるにふさわしい職場を選べたらいいですよね!

 

※自分自身、転職自体に後悔はない(と言うしかない)ですが、「前職に残ってマネージャー職に昇進するまで頑張ればよかったかな」なんて思うこともあります。自分を鍛えるための仕事という意味では、今のスタートアップもなかなかいい感じにチャレンジングなのですが、モチベ高く働ける職場選びという意味では、前職の方が、現職よりも、特に「経済的基盤の構築スピード」という面で優れていたと思う今日この頃(28歳にもなると、前職の同期との年収の差がついてくる... スタートアップを急成長させることができればまた別の話ですが...)。自戒の意味も込めてこの記事を書いたので、今の会社に残るべきか否かで悩んでいる新卒の方にとって、何かしらこの記事がヒントとなれば嬉しいです!(忘れないでほしいのは、今の会社に残るとしても、永遠に残る必要はもちろんなく、ぜひとも期限を決めてほしいということ)

 

周りに「とりあえず3年」問題で悩んでいる人がいたら...

もし自分が「今の仕事は自分がやりたいことじゃない」と悩んでいる若手にアドバイスをするとしたら(自分も若手ですが笑)、「とりあえず3年働け」とか「とりあえずマネージャーになるまで働け」と言うよりは、「今の自分にやりたいことをやってのけるだけの覚悟と自信があるか」を聞いてみると思います。

 

もし答えがYesなら、「いばらの道だけどそれでもやる覚悟と自信があるならやってみてもいいんじゃない」と無責任なことを言うだろうし、もし答えがNoなら「〇年後にやりたいことができる自分になるために、今どうすればいいと思う(どこで何をすればいい?今の場所?他の場所?)」と聞くと思います。

 

ここでポイントとなるのが、「将来」ではなく「〇年後に」を明確にしておくこと。

期限を決めることはとても大事。

 

「〇年後に」と言っている間に人生終わってしまうかもしれないけれど、だからといって「明日死ぬかもしれない」を前提に生きていると、中長期目線で自分を鍛えることがおろそかになってしまいがち。

なので、「2-3年は生きられる」と信じて、「2-3年後までにXXしたいから今〇〇しよう」みたいな感じで考えて行動していけたらいいな、と思う今日この頃です。

 

さいごに

「安月給でもいいからとにかくやりたいことをしたい(その覚悟はできてるぜベイベ)」「バカと呼ばれようが世間からなんと言われようが、自分には夢を追う覚悟も自信も100%あるぜ」という天才肌的な方っていますよね。

 

実際わたしはそんな方々に憧れるし尊敬もしますが、経済的に苦労した子ども/学生時代を思い返すと、そして学費を払って大学まで行かせてくれた家族のことを思うと、食いっぱぐれになってでもいいからやりたいことを追う、みたいなことは、自分の精神衛生上よくないとの結論に至りました(つまんねえ大人かしら...)。

 

なので、今は「将来それなりに安心してやりたいことに挑戦するためにも、自分の能力や経済的基盤を今のうちに固めたい」時期にいます。一回コンサルティング会社からスタートアップに飛び込むという荒技をしたからこそ、今はその反動で安定を求めているのかもしれませんが...笑

 

あとは、あくまでも趣味でやっていたはずの脚本が、いつしか脚本家という(超大物にならない限りそこまで稼げるわけではない)仕事をしてみたいという欲に変貌しつつある中、「安心して脚本家という仕事に挑戦するためにはある程度の経済的基盤が必要じゃ」と思うようになったことも、経済的基盤を固めたいと思った理由の1つです。今までお世話になった分、親を海外旅行に連れて行ったりなんなり、親に贅沢してもらいたいという気持ちもあるし(世界中を旅したいという私欲もあります)。

 

画面の前の若い方々は、そんなわたしのことを「つまんねえ大人になっちまったな」と嘲笑っていらっしゃるかもしれませんね...笑 確かにそれもそうかもしれないのですが、28歳になっても能力や経済的基盤が青いままではよろしくないので、想いは青いままに、足元の能力や経済的基盤は色濃く固めていきたい所存です(鼻から荒い溜息)。

 

さてさて、この記事のメッセージをひとことでまとめると...

今の仕事/職場が「訓練場所」としてふさわしくないなら、転職を考えてよい(というか考えるべし)なのかな、と思います。

今の仕事/職場が訓練場所としてふさわしいかどうかの判断はなかなかつきづらいかもしれませんが、この記事で挙げたような軸(要素)が当てはまるのであれば、今の仕事/職場でもう少し自分を鍛えてみるのもアリかもしれません。やりたいことがまだわからないよって場合も、やりたいことができたときのために、自分を鍛えておくっていうのはアリかもしれません。

 

ではでは、今日はこのへんで...

みなさんにとって、なにかしらのヒントとなれば幸いです!