みなさん、あけましておめでとうございます!
一足遅れましたが、2021年を振り返ってみました。
もしよろしければ、ヒマつぶしにどうぞっ!
- 2021年のテーマはなんだったのか
- I. なぜ、スタートアップのマーケティングを極められなかったのか
- II. なぜ、NPOのマーケティングを極められなかったのか
- III. なぜ、脚本/ブログを極められなかったのか
- さいごに
2021年のテーマはなんだったのか
2021年のテーマは、思い返してみれば「極める」ことでした。
I. スタートアップのマーケティングを極める
III. 脚本/ブログを極める
果たして自分は極められたのか。
答えはNOです!笑
じゃあ、一体この1年何をしていたのか。
今からそんなお話をしようと思います。
I. なぜ、スタートアップのマーケティングを極められなかったのか
マーケティングを極めることはできませんでした。
なぜなら、
1. お給料が下がってやる気が喪失していたから
3. 他に心惹かれるものがあったから
1. お給料が下がってやる気が喪失していたから
コロナの影響というより、シード期のスタートアップあるある(?)で、会社のキャッシュフロー的な理由から、月給が10万円下がりました。
当初は稼働時間を約週4に減らす分お給料を減らすという話でしたが、気づけば単価だけが減らされ、稼働時間はそのまま週5という事態。一応勤務時間は10:00-19:00ではありますが、リモートかつ実態はフレックスということもあって、何曜日を休みにするのかちゃんと社長と話さなかった自分の非でもあるのですが... 仕事量的に週4だと回らないというか、回るようにするためのもがく時間が足りないので、結果週5で働く日々。
転職前のITコンサル企業では、同期がどんどん昇進してお給料も右肩上がりな中、お給料が上がるどころか下がる事態。周りと比べる中で、もう27歳なのにこれしか稼げてないのか、とやるせない気持ちになり、仕事に精も結果も出ない日々が続いた2021年前半。
そしてそんな状態のわたしに対して社長から「リモートだしちゃんと仕事やってるのかわからない」と信用されない発言を浴びる日々。
自分のパフォーマンスが発揮できていないことは自分がよくわかっていたので、妥当なお叱りということで社長の言葉にも一理あると思っていたのですが、お給料が大幅に減った中でパフォーマンスだけ求められても... とへそを曲げていました。
正解もマニュアルもある仕事なら、ここまで苦しむことはなかったのだと思いますが、シード期のスタートアップは、正解もわからなければマニュアルもない。
成功するためのTips的なセミナーや本は溢れかえっていますが、結局は自分たちでハマるプロダクトやビジネスモデルを見出すしかない。
社長から「マーケターとしてこうあるべき」とか「マーケターはこうすべき」みたいなお言葉をいただくものの、マーケター初心者として入社した自分にとって、そしてわたし以外が全員エンジニアという特殊な会社環境の中でマーケティングの枠に収まりきらない仕事も求められる中で、マーケターとしての理想像を突き付けられることが苦しかった2021年。
会社がうまくいっていない責任が自分にあると言われているような気がして、「マーケターの師匠がほしい」とか「事業の立ち上げフェーズでは社長がもっと前に出て顧客インタビューすべき。社長にもっと導いてほしい」とか思っていました。
...と他責思考に陥ることは簡単ですが、自分にも非があるんだと思うと、マーケターとしての自信を失う日々。じゃあ自信をつけるために勉強するなり何かしようと思っても、努力する気が起きない日々。
そんなこんなで、お給料が減った→モチベーションが下がった→パフォーマンスが出せない日々→社長から信用を失いかける、という負のスパイラルに陥り、マーケターとしての自信も失っていく... そんな中、何度も逃げようと思ったのですが、なんとか逃げずに2021年を終えました。
なぜなら、
- 自分に自信がない状態で転職活動をしても、ためにならないと思ったから
→今の会社で特段功績を残していない中で、自信をもって語れるエピソードはあまりありませんでした。自分の自信レベルがデフォルトで低いだけで、もしかしたら気がつかないうちに功績たるものを1つや2つは残せているのかもしれませんが、実感値として自信がもてなければ、それはないのと同じ。前職のITコンサル企業から転職しようか迷っていた際、当時の上司から「このまま転職しても何も変わらないと思うけどね」と言われたことがあります。結局現職のスタートアップに転職したものの、当時かけていただいたこの言葉が頭にこだましたこともあって、転職するにしても、それは今の会社でもっと自信をつけた後にしようと思うことにしました。 - うまくいかないのは当たり前だと思えるようになったから
→NPOでの活動や副業を始めたことで、スタートアップでの自分の仕事を客観視できるようになりました。そして、1つのプロジェクトに複数人メンバーがいることの心強さやありがたさを思い知ると同時に、よくも悪くも代わりとなる人がいないスタートアップでの仕事がいかに難しくて本来面白いものであるかも実感しました。うまくいくに越したことはありませんが、うまくいかないからといって落ち込んでパフォーマンスにも影響が出るぐらいなら、いっそ「うまくいかないのは当たり前」を前提に頑張る方がいいんじゃないかと思えるようになりました。 - 自己効力感を取り戻せたから
→学校にいたときは、先生が褒めてくれました。前職でも、なんだかんだ評価を得られていました。でも、スタートアップでは、難しいことの連続で、なかなか成果を出せないうちに、自信喪失していました。しかし!NPOでの活動や副業を通じて周りの人から評価してもらったりありがたく思ってもらえたりする機会ができたことで、自己効力感を取り戻すことができました。自己肯定感(Self esteem)と自己効力感(Self efficacy)は、似ているようで若干違う。前者は、自分の存在そのものを受け入れることで、後者は、自分ができると信じること。本業でてんやわんやしている中で副業するのはどうなんだろう、としばらく副業のお誘いを保留にしていましたが、副業を始めて本業以外の世界を手に入れたことで、自己効力感を取り戻すことができました。その結果、社長からも「You are evolving(進化してるね)」と言ってもらうことができ、好循環に入り込むことができました。 - 同年代と比べるのをやめて、今の仕事はお金をもらえるMBAと思うようにしたから
→副業で収入が増えたおかげもあるかもしれませんが、同年代となるべく比べないことを心に決めました。というのも、友人が「仕事はお金をもらえるMBA」という考え方を教えてくれたからです。MBAは高いですよね。高いお金を払ってMBAに行くか否かはその人次第ですが、普段やっている仕事はMBAの実践版というか、お金をもらえるMBAのようなもの。確かに前職の同期は自分より遥かにお給料をもらっていますが、その分自分はスタートアップでしか得られない経験をもらっている。キャリアにおける選択肢をまだまだ模索できる余地がある20代だからこそ、あえてスタートアップを選んで、そしてお金の代わりに経験をもらっている。むしろ、お金を払ってでも得たいような経験を、お金をもらいながら経験している。そう思うようになったことで、お給料が下がった中でも、頑張ろうと思えるようになりました。それこそ、お給料が上がるかどうかは、自分が会社に貢献した度にかかっている。だから、貴重な経験をさせてもらっている環境に感謝しつつ、お給料に関しては不満を抱くというより自分の手にかかっていると思うようにしました。
スタートアップの成功は、ニワトリと卵なんだろうなあと思います。ニワトリが先か、卵が先か。というのも、自分が働いているテック系スタートアップでは、ソフトウェアプロダクトを売ることがビジネス。そんな中で、「ソフトウェアを開発しないと顧客獲得できない」というわたしの言い分と、「顧客フィードバックがないとソフトウェアを開発できない」というエンジニア陣(社長)の言い分がぶつかる問題にぶち当たりました。
そこで、ターゲット顧客へのインタビューをひたすらするようになった2021年後半。ターゲット顧客へのインタビューを通じて得た洞察をプロダクトに落とし込むことが求められていたので、マーケティングの枠に収まらず、プロダクトマネジメント的な領域に踏み込むようになりました。そこで、顧客フィードバックをもとにとある機能のUIをスライドで作ったとき、「プロダクトマネージャーとしての素質あるかもよ」と社長に言われたこともあり、自分が育てたい強み=マーケティングと決めつけなくてもいいんじゃないかと思うようになりました。
経営とか組織運営とかカルチャーづくりとか、マーケティングの枠を超えた領域をかじる中で、SEOとか広告運用とか、特定のマーケティング領域に特化する余裕はありませんでした。でも、すでにできたものをいかに売るか、というより、いかに求められているものを作るか、改善していくか、の方が面白いし、そういう意味では1つの領域に特化しすぎず大枠を見れる今の環境が適しているのかもしれないと思えるようになりました。
あと、友人がシェアしてくれた記事に「20代で何者かになる必要はない。何かを極めて○○の○○さんと言われることを目指すのは40代とか50代でいい」と書いてあったこともあって、マーケターとして成長しなきゃという強迫観念のようなものがなくなりました。
「マーケターとしてこうあるべき」というお言葉を社長より多々いただいた2021年。
そんな中で、「事業立ち上げフェーズでの会社の成功は社長にかかっているとか、社長ならこうあるべき」とか、自分も社長に対抗して「べき論」を求めていたふしがありましたが、職種や職位にもとづく「べき論」は相手を息苦しくさせるだけ。職種や職位にこだわりすぎず、相手に求めすぎず、まずは自分が、そしてチームで一緒に頑張る姿勢を手に入れることができた2021年でした。
3. 他に心惹かれるものがあったから
2021年後半は、NGOでの活動と副業に時間を割いていたことに加え、シナリオセンターを再開して、脚本に勤しんでいました。
自分が将来極めたいものをマーケティングと決め切るのではなく、20代のうちに将来の方向性を模索しようと思えるようになったからです!(イエーイ)
そう思うようになったきっかけは、マーケターとして向いていないかもしれないというネガティブな想いからでしたが、今はポジティブな想いで色々模索してみたいと思っています。そして中でも有力候補なのが、生計を立てるため、そして自分の中にある使命感みたいなものを満たすために、スタートアップや副業、NGOでの活動を続けつつ、本業として脚本家を目指すためにシナリオコンクールに応募する、というものです(自分でショートムービーを映像化してみちゃうのもありかな、と思いつつ)。
ということで、スタートアップのマーケティングを極めることはできませんでした!笑
ただ、その分学ぶことはたくさんありました。
だから、結果オーライかなと思っています!
II. なぜ、NPOのマーケティングを極められなかったのか
ただ、NPOでマーケティングを極めることはできなかったものの(そもそもNPOのマーケティングに携われてない)、NPOで活動を始めることはできました。
2021年秋から、アクセプト・インターナショナルというNPOで、コロナで困窮する在日外国人の相談対応を始めました。相談対応のボランティアを通じて、個人に対して間接的ではなく直接的になにかしらの支援をすること、仕事の成果が目に見えることが自分にとって大切なんだと気づくことができました。
NPOでのマーケティングは、どちらかというと受益者というより、支援者を増やす仕事。NPOの活動意義や受益者の課題などを伝えて、NPOのファンになってもらい、寄付してもらえるような仕組みを作って回すのが、たぶんNPOのマーケティングの仕事。
でも、自分は対支援者よりも対受益者の仕事の方が好きなのかもしれません。
マーケティングを通じてお金を集め、受益者に還元することはとても大切な仕事。
だから、マーケティングの力はあるに越したことはないし、実際にNPO界隈でもマーケターは重宝されているようですが、自分は「組織の力をもっとも強くできるポジション」につくよりも、「自分の力をもっとも活かせるポジション」の方が向いているのかもしれません。
脚本にしてもNPOの活動にしても、実利的な価値をもたらすというよりは、心に寄り添う系の仕事。そしてそんな仕事が向いているというか好きな気がしました。
ということで、マーケティングを通じてNPOの資金集めひいては受益者に貢献するという大義名分な目標は全然達成できていないものの、NPOとの関わり方みたいなものを自分の中で見つけられました。
人生のKPIを設定するとしたら、自分(それか自分が創ったもの)が何人の心を動かせたか、かなあと思います。抽象的すぎるかもしれませんが、少しでも「世の中捨てたもんじゃない」とか、「あの人がくれた優しさを他の人に還元しよう」とか、「もうちょっと頑張ってみよう」と背中を押せるようなサムシングをもたらせる人であれたら嬉しいです。
III. なぜ、脚本/ブログを極められなかったのか
こちらについても、極めていません!笑
そもそもブログに関しては「ブログ書くなら脚本やろう」と放置状態にありました。
それでも読者になってくださった方々、読んでくださった方々には、心からマンモス感謝しています。
脚本については、極めることこそできていませんが、2021年夏にシナリオセンターへ再び通い始めて、前よりも一層真剣に向き合うことができました。
あと、期限に遅れて提出したり企画書の書き方も自己流だったりと、ドタンバではありましたが、Hulu U35のクリエイターズチャレンジに応募したことも、小さいけれど大きな1歩でした!一緒に応募してくれた友人に感謝!
2022年は、書く時間を習慣化して、シナリオのコンクールにたくさん応募したいと思います!
ちなみに、2021年は時が経つにつれて脚本家への憧れが膨らんでいった1年でした。
そんな中で、自分にとって「書く」とはなんなのか、「書くを仕事にする」とはなんなのか、みたいなことについて思うところがあるので、綴ってみました。↓
子どものときから「書く」は好きでも、商品レビューやSEO、ライフハック系の記事だったり、これを書いてと言われて書く系の記事だったりにはそこまで興味がありませんでした。
あくまでも、自分が感じたこと、考えたことを文字にして表現することが好きで。
実用的な記事には何度もお世話になっているけれど、実用的な記事は世の中にすでに溢れかえっているし、自分が書かなくても他の誰かが書いてくれる。
それよりも、自分が書きたいときに書きたいと思ったものを書きたい。
そんなスタンスでこのブログも始めました。
だから、ひとりよがりの記事が多いのです。笑
世の中に求められて書くというより、自分が書きたいものを書いているから。
いっときは「書く」を活かしてコンテンツマーケティングのプロを目指したらいいんじゃないか、とか血迷ったこともありますが、コンテンツマーケティングはあくまでも「書きたいもの」ではなく「書くべきもの」を書く仕事。
無理やり自分の好きと仕事をつなげようとすると、ちぐはぐに苦しまされることになるとはこういうことなのかもしれません。うまくつながる場合はもちろんそれに越したことはありませんが...!
一方で、脚本では、SEOとかを気にせず、自分が伝えたいことを書くことができます。
もちろん、趣味としてではなく映像化される脚本を書くには、世の中が求めていることを書くことも必要です。
ただ、世の中に「これを書け」と言われて書くというよりは、今の世の中ではこんな物語が求められているんじゃないか、と感じたものを書く。
自分が普段の暮らしの中で感じているもやもやは、きっと他の誰かも感じているもやもやであって、自分が描きたいと思った主人公は、きっと同じような状況にいる他の誰かを励ましてくれる主人公。
自分が書いた脚本が映像化されるレベルにまでなれば、の話ですが、脚本は、「書きたいものを書く」という行為がそのまま仕事になるかもしれないという希望をもたらしてくれました。
趣味で脚本をやるだけでも十分楽しいですが、映像化されることの感動、映像化されたものがスクリーンの上で上映されて大勢の人に見てもらえることの感動を味わってみたいという欲まみれのわたし。
脚本家ではないので、脚本家の醍醐味がなんなのかを語れるわけではありませんが、やっぱり自分が書いたものをベースにいろんな人が集まって、1つの作品を創って、いろんな人のもとに映像として届く。
脚本家の醍醐味は、やっぱり映像化されることにあるんじゃないかと思います。
そういう意味では、脚本の面白さを本当に味わいたいなら、きっと趣味で脚本やってます、じゃなくて、プロとして脚本やってます、って方がいいんだろうなあ。
脚本家になってもお金がめちゃくちゃ稼げるわけではないと思いますが、それでも脚本を仕事にしたいと思う理由は、きっと映像化されるまでのわくわくを味わいたいからなんだろうなあ。
脚本を1人で書いていると、割と孤独になりがちで、もっとわちゃわちゃチームプレイでできる仕事の方が向いていたりして、とか思っちゃうのですが、脚本は本来チームプレイが前提のもの。
仕事として脚本を書くことにできるようになれば、きっと企画会議とかなんとかでいろんな人と議論したり議論したり議論できる環境が待っているんだろうな、と思うと、今はやっぱり1人で書いて書いて書きまくる試練の時なんだろうな、と思います。
シナリオセンターのLINEグループでたびたびみんなで議論しよう系の会が開かれているので、1人でもくもくと書いていた2021年からは卒業して、2022年はもっと同じ夢を志す仲間と一緒に頑張ることを意識していきたいな、と思います!
さいごに
そもそも、1年で「極める」なんて目標設定自体がおこがましかったのだと思います。
いや、そう思うようにすることで、自分が達成できなかったことを慰めているだけかもしれませんが...笑
目標を達成できなかった理由をつらつら述べると、言い訳のように聞こえます。
たしかに半分言い訳ですが(笑)、言い訳として終わらせるのではなく、去年よりも今年の自分の方が1カラットでも眩しさを増せるようにするためのヒントにしていきたいと思います。
2021年、マーケティングを極めることはできませんでしたが、本当に極めたいもの(=脚本)が明確になり、極めるための覚悟のようなものは固められた気がします。
そして、引き続きスタートアップや副業、NPOでの活動は、生計を立てるため、捨てきれない使命感を満たすため、そして脚本のインスピレーションを得るためにも、続けていきたいな、と思います。
自分には、すべてを捨てて脚本家の道を目指すという度胸はないので、しばらくは仕事は仕事、脚本は脚本と折り合いをつけ、書く時間を見つけながら二足のわらじを履いていこうと思います。
去年は「振り返ってるヒマがあったら行動しよう」を意識してやみくもに動いてきましたが、今年はちゃんと定期的に振り返りつつ、行動の量も質も豊かにしていけたらいいな、と思います!
根はめんどくさがりなので、打倒めんどくさがりミーな2022年にしようと思います。
それでは、最後まで長文にお付き合いいただき、ありがとうございました!
2021年が苦しかった方にとっても、充実されていた方にとっても、2022年が、素敵な1年となりますように。
ではではっ、しーゆーれいたー!