北極星のみつけかた|yuzubaby

自称宇宙人のゆとり世代が書く雑記ブログです。

北極星のみつけかた

成功するスタートアップは、プロダクトではなく仕組みを売る

※リサーチというより自分の仮説にもとづくものなので、半分聞き流してください!

 

街で最近よく見かける、Uber Eatsの配達員さん。

今や絶大な認知度を誇るUber Eatsー

突然ですが、Uber Eatsのすごさって、なんだと思いますか?

...という問いに対して自分なりの答えを見つけたので、書いてみます。

 

同じようにスタートアップでソリューションづくりに励む方々にとって、少しでもヒントとなれば嬉しいです!

 

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Uber Eatsの『真の価値』はなにか?

Uber Eatsのイイトコロは、いつでもどこにいても、食べたいものが食べられること。

 

でもこれって、ずっと前からフードデリバリー(もしくは日本語でいうところの出前)という概念は存在していましたよね。

(余談ですが、出前という文化は江戸時代にまで遡るそうで、浮世絵に蕎麦やうどんなどを天秤で運ぶ姿が描かれているそう。おったまげ!)

 

じゃあ、一体Uber Eatsがなぜここまでもてはやされているのか。

それは、中小規模の飲食店に「デリバリー」という新たな選択肢をもたらしたことにあると考えます。

 

なんか文字にすると全然ピンと来なくて悲しいのですが...

これってすごいことです!(必死)

 

Uber Eatsの成功要因① 中小規模の飲食店をターゲットにしたこと

Uber Eatsのすごいポイント(=成功要因)①この「中小規模の飲食店をターゲットにした」

今となっては「だからなに?」と思われるかもしれませんが、今までデリバリーを行なっていなかった中小規模の飲食店をターゲットとするのは、勇気と根気が必要だったのではないでしょうか。

 

もし自分がUber Eatsの0→1を任されて、価値検証を求められたとして。

中小規模の飲食店を一軒一軒回ったところで、

「ウチはデリバリーするほど大きくないからいいよ」

「ウチは店で食べるの専門だから」

...そんな店長たちの声が今にも聞こえてきそうです(想像力豊かなだけかもしれませんが)。

 

Uber Eatsが0→1を果たした過程でどのような価値検証を行ない、どのようなハードルがあったのか、ぜひ聞いてみたい今日この頃)

 

とにもかくにも、中小規模の飲食店をターゲットに選んだことは秀逸ですよね。

今までフードデリバリーを行なっていたのは、主に大手の飲食店チェーン。

配達員を雇うだけの資金力があるから。

だったら、すでにデリバリーを行なっている大手の飲食店チェーンから攻めていった方が話が早そうですよね。

 

しかし!

すでに配達要員がいる大手チェーンをターゲットにしていたらハマらなかったかもしれません。「すでにウチは配達員足りてるから大丈夫っす」となりそうだし。

※今となっては大手の飲食店チェーンも「フードを届けるチャネルの1つ」としてUber Eatsに登録していますが、すでに自社でデリバリーという業務が確立されていたときに、名の知れていないとあるスタートアップのサービスを使うことに前のめりだった大手企業がどれだけいたかと思うと... まさに神のみぞ知るところ(多分ググれば出てきますが...)。

 

いや!

もしかしたら、Uber Eatsの初期ターゲットは大手の飲食店チェーンだったのかもしれませんが(そして断られたから最初は中小規模の飲食店にサービスを浸透させることに注力したのかもしれませんが)、

 

理由はともあれ、

 

Uber Eatsが中小規模の飲食店をターゲットに選んだことは秀逸ですよね(2回目)。

中小規模の飲食店に「デリバリー」という新たな選択肢をもたらしたUber Eats。

そして、デリバリーという新たな選択肢をもたらしたことで、中小規模の飲食店の売上向上をもたらしたUber Eats。

UberのROI(飲食店がUber Eatsにいくら課金して、いくらリターン(売上率の向上)を得たのか)ってどれぐらいなんだろう)

 

Uber Eatsの成功要因② プロダクトではなく仕組みを売ったこと

Uber Eatsが成功した理由は、仕組みをまるごと売ったことにあります。

もしUber Eatsがただ単に「自分のお店のメニューを載せて注文できるモバイルアプリ」を売っていたら?

オンラインで注文できる仕組みはGETできても、配達員を探して注文を届けるという営みは依然として自前でやらないといけなかったら?

 

もしUber Eatsが単なる「注文アプリ」だったら、出前をやりたい人は自前で配達員を探して/雇って/シフトを組まなければならないため、ここまで浸透しなかったのではないかと思います。

 

Uber Eatsが売ったのは、単なる「オンラインで注文できるアプリ」ではなく、お店のフードを載せるだけで、自動で注文が入り、配達員まで用意され、お店で受け渡すだけでフードを届けてくれるという仕組みそのもの。

お店側がやることと言えば、調理することと受け渡すことのみ。

 

アプリではなく、仕組みを売るー

これこそが、Uber Eatsが中小規模の飲食店にも受け入れられた秘訣!

 

当たり前のことを言ってるだけになっちゃいましたが、この仕組みを思いつくのも実行まで持っていくのも、相当大変だったと思います。

 

Uber Eatsの成功要因③ 口に入れる食べ物を一般人が配達するというハイリスクに挑んだこと

プラットフォームサービスとして、1番扱いが難しいのが食べ物などの口に入る系。

 

一般人に仕事をギグとしてアウトソースするにあたっては、色々なリスクが伴います。

ましては食べ物となると...

ないとは思いますが(ないことを願いますが)、配達員が毒を入れる可能性だってなきにしもあらずだし、夏場は配達している間に食べ物がやられて食中毒リスクも高まるかもしれない。

 

なんてリスキーなビジネス!!!!!!!!!!

 

祖父が「人の口に入るものを扱う事業は大変だよ」と言っていましたが、まさにそれ。

 

架電や文房具、洋服など、口に入れないものなら、一般人に配達をお願いしてもよいかもしれません。

でも、食べ物!?

 

しかし、そんな無謀なアイディアを具現化してしまったことに、ただただ畏怖...

 

それは無謀なアイディアか、それともただの無謀なアイディアか

成功しているスタートアップのサクセスストーリーには、ほぼ必ず「最初は誰もがそんなアイディアは実現不可能だとバカにされました(でも僕たちはやってのけました)」というような話が出てきます。

 

自分の家を見ず知らずの人に貸すという、おったまげなAirbnb

食べ物を見ず知らずの人に配達してもらうという、おったまげなUber Eats。

 

おったまげなことに間違いはないですが、1つ間違えてはいけないこと。

それは、「誰もが実現できないと思うような無謀なアイディア」と「ただの無謀なアイディア」は違うということ。

前者の場合は、実現の難易度は高くても、実現できたらすんごいアイディア。

後者の場合は、実現の難易度は高いけれど、実現できたところで... なアイディア。

 

難しいアイディア=参入障壁が高いということなので、難しいアイディアを実現した方が、確かにイケてるかもしれません。

でも、「どれだけ無謀なアイディアか」ではなく、「それを実現できたらすごいことなのか」という視点を忘れずにいたいな、と思います。

 

さいごに...

よいサービスを生み出すのは、めちゃくちゃ大変です。

スタートアップで働いていると、日々感じます。

でも、本当にいいサービスというのは、誰かができなかったことをできるようにするものだったり、誰かが豊かになるための選択肢をもたらすものだったりする。

 

本当にいいサービスの定義があるとしたら、それは「自然と浸透してゆくサービス」のことなのかな、と思います。

もちろん誰かに知ってもらう努力は必要だけれど、広告に巨額を費やさなくても、自然と口コミや紹介で広まっていくような、そんなサービス。

※口コミで広がるためには、ヨコのつながりが大切。という意味でも、ターゲティングは本当津に重要。

 

本当にいいサービスを目指して、これからも頑張ります!