北極星のみつけかた|yuzubaby

自称宇宙人のゆとり世代が書く雑記ブログです。

北極星のみつけかた

RADWIMPSの新曲『新世界』の歌詞と、そのメッセージとは?

RADWIMPSさんの新曲「新世界」の歌詞です!

 

「僕と君なら きっと越えて行けるさ」
そう言った君の声が 細く震えていたんだ

 

あといくつの「夜」と「空っぽ」噛み締めたら
辿りつけるのかも 知る人さえ皆無

 

「当たり前」が戻って来たとして
それはもう 赤の他人

 

きっと同じ世界には もう戻らない
「ただいま」と開けたドアの先は「新世界」
僕ら長いこと 崩れる足元を
「上向いて歩けよ」と 眼をそらしすぎた

 

泣いて 泣いて 泣いて なんかないよ
泣いて 泣いて 泣いて 泣いてないよ

 

「凪いで」「凪いで」「凪いで」 泣いてないで
泣いて 泣いて 泣いて 泣いてないよって

 

見てたいものだけに ピントを合わせては
あとはモザイクで 地球を覆ったの

 

僕ら空に落ちてく ビルは剥がれ堕ちてく
金は皮膚を剥いでく 罵声は跳ね返ってく
生け贄は積もってく 運命はイビキかいてる
綺麗な0を描いてさ 新しくしよう「今」

 

キズだらけの迷子だけが 産まれることを許されたこの地球の上で
何を「優劣」などとのたまう?
実況席で今日も構える神よ、何を思う あなたの眼で見届けたまえ
このカタストロフィの結末を

 

「僕と君なら きっと越えて行けるさ」
そう行った君の声が 細く震えていたんだ
夢は冷めるまでは まだ夢ではないさ
嘘がバレるまでは 嘘ではないように

 

「この時空で最期の恋ならば 君と越えて行きたい」

 

淀みきった真実 なんて欲しくないんでしょ
可愛い顔の嘘が 好きで仕方ないんでしょ?
君が勝ちたいなら 僕は負けでいいから
それで嬉しいんなら じゃあ笑顔を見せてよ
君と描きたいのさ 揺れた線でいいから
明日の朝あたり 世界を変えにいこうかね

 

▽こちらが公式MVです。


Shinsekai

 

とっても好きです、この感じ。

そして...

RADWIMPSさんと新海誠監督のファンとして、RADWIMPSさんの新曲「新世界」と新海誠監督の映画「天気の子」を通じて感じたメッセージがあるので、ちょっとそのことについて書いてみようと思います。

 

f:id:yuzubaby:20200523112525j:plain

 

ズバリ、最初に感じたこととしては、

新海誠監督は「世界(=人間のあり方)を肯定する」傾向にあって、

RADWIMPSは「世界(=人間のあり方)を否定する」傾向にある気がしました。

 

新海誠監督とRADWIMPSというより、「天気の子」と「新世界」の傾向かもしれません。「天気の子」は、決してただ人間の好き勝手な行為を肯定する映画ではなく、悲観的に捉えがちな人々に対してそれでも世界は美しいんだよ」ってことを教えてくれる。人混みの中でどこか息苦しさを感じる東京も、天気の子では圧倒的な映像美で描かれていたり、大丈夫じゃなくても「大丈夫だ!」と力強く生きていく帆高と陽菜の姿だったり(話し出すと止まらないので、詳しくはこちらの記事を:https://yuzubaby.hatenablog.com/entry/2020/05/11/)。

 

一方で、RADWIMPSの「新世界」では、世界のありさまを楽観的に捉えようとする人々に対して「それでほんとにいいの?」ってことを問いかけてくれる。ちょい待て、もうちょい考えようよって(たとえば「新世界」に出てくる以下の歌詞たちは、人間の弱さを突いてくる感じ)。

僕ら長いこと 崩れる足元を
「上向いて歩けよ」と 眼をそらしすぎた

見てたいものだけに ピントを合わせては
あとはモザイクで 地球を覆ったの

 淀みきった真実 なんて欲しくないんでしょ
可愛い顔の嘘が 好きで仕方ないんでしょ?

 

もちろんRADWIMPSが「世界(=人間のあり方)を肯定する」ようなメッセージを生みだすこともあれば、新海誠監督が「世界(=人間のあり方)を否定する」ようなメッセージを問いかけることもあると思います。

自分は新海誠監督とRADWIMPSさんのファンなので、両者の違いを浮き彫りにしてどっちがいいとか決めたいわけではありません。むしろ、両者のファンだからこそ、「天気の子」と「新世界」の世界観が交錯する中で浮かびあがるメッセージがあって、そのメッセージが好きなんです。

 

それは...

 

『楽観視するでも悲観視するでもなく、現実を直視した上で、歩んでいこうよ』

 

ってこと。

 

新海誠監督にもRADWIMPSにも共通している点は、

常に世界で起きていることを敏感に感じ取っていて、

どんな世界を創っていきたいのかを真剣に考えていて、

究極的には「人間としてどうありたいのか」を問いかける姿勢にある。

 

目まぐるしい日常の中で、考える気にすらならないような「人間としてどうありたいのか」という問いを、映像なり音楽なり言葉にのせて受け取りやすいカタチで投げかけてくれるからこそ、思考停止状態だった心がハッとする瞬間がある。

思考停止状態でも心を躍らせてくれるようなエンターテイメントも大好きですが、考えたいけど考えたくなかったことを考えさせてくれるthinkertainment (勝手につくりました)も大好きです。

 

RADWIMPSさんの新世界を聴いて、やっぱり表現者ってすてきだな、と思いました。

コロナウイルスが世界を飲み込んで、混沌とした世の中。

「Stay home! Stay positive!」っていう励ましのメッセージも必要だけど、必要なのはきっとそれだけじゃなくて。

どうやって今を乗り越えるかってことに加えて、どうやってこれからの世界を創るかってことも、きっと大切なんじゃないかな。

オンライン会議がもっと増えるとか、密を防ぐとか、そういうレベルだけじゃなくて、もっと俯瞰的に見たときに、これからの世界をどう創っていくのか。

そしてこのRADWIMPSさんの新曲「新世界」 は、腰を据えて「さあ、どうしようか」って、もがきながらも真剣に向き合おうぜって、背中を押してくれる気がします。

 

RADWIMPSさんのその他神曲についてはこちらにまとめたので、よかったらあわせてどうぞっ! 

f:id:yuzubaby:20200523113610p:plain

 

お題「#おうち時間