みなさんは、自分のキャリアの方向性について悩んだことはありますか?
就活中の学生、新卒1年目の社会人、入社数年後の中堅社員...
どのステージにいるにせよ、20代以降の人は、何かしらキャリアの悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか。
そこで、平凡なキャリアではなく、尖ったキャリアを築くためにはどうしたらいいかについて考えてみました。尖ったキャリアを築くためには、何において尖りたいのかを決めた上で、自分の時間も労力を集中させる必要がある。だけど、そもそも何において尖りたいんだろう?そんな疑問をもった方にとって、少しでもキャリアを築く上でのヒントをもたらせれば嬉しいです。
尖ったキャリアを築くためには?
尖ったキャリアを築くために20代の今実践したいことをまとめてみました。
STEP 1. 自分のなりたい像(仮)を定義し、職種に落とし込む
STEP 2. その職種のうち、どの分野に惹かれる/惹かれないのか考える
STEP 3. なぜその分野に惹かれる/惹かれないのか考える
STEP 4. 自分のなりたい像を再定義する
これだけだとわかりづらいと思うので、自分の例を当てはめて説明していきます!
STEP 1. 自分のなりたい像(仮)を定義し、職種に落とし込む
突然ですが、「あなたは何者になりたいですか?」と聞かれたら、何と答えますか?
ぱっと答えられた人は、素晴らしいです。
わたしは、なかなかぱっと答えられませんでした。
その理由は、自分が「成し遂げたいこと」「やりたいこと」ばかりに目を向けていて、それを実現するために「どんな能力をもった人でありたいか」という点についてちゃんと考えられていなかったからです。パッション先行型というやつです...笑
というのも、学生時代は、将来ソーシャルビジネスに携わりたいと考えていました。
NPOやボランティアなどの草の根活動を通じて、「社会課題について知る/考える/行動する」ことは行なってきたものの、「行動する」の部分がまだまだ弱いなと思ったわたしは、ずっと関心を抱いてきた「ソーシャル」の分野から一旦離れ、「ビジネス」の世界で力をつけたいと考え、新卒ではバリバリ働いてみようと決意。
そこで、新卒ではIT系コンサルティング会社に入りました。理由は、あらゆるビジネスの課題を解決するプロフェッショナルといわれるコンサルタントになれば、将来ソーシャルビジネスの分野で役立つ人材になれるのではないかと考えたからです。
しかし、実際に入社してみると、自分の考えが浅はかだったことに気づきました。
なぜなら...
⇒そもそもソーシャルビジネスの現場では高額なテクノロジーを導入するお金がない
② 仕事で学べるのは、高額なテクノロジー導入において必要なスキル・ノウハウ
⇒このスキル・ノウハウはどれだけソーシャルビジネスに転用できるのかな?
③ 技術的な部分は外注することも多々あるため、主な仕事は資料作成と各種調整
(マネージャー以上に昇進すれば、お客さんへのソリューション提案をできるようになるが、あくまでも提案内容は高額なテクノロジー導入であることがほとんど)
⇒もちろん学べることはあるだろうけど、他の環境の方がなりたい像に近づける?
そんなこんなで、会社に入ってから「このままだと自分はこんな人になるんだろうなあ、でもこれは本当に自分がなりたい姿なんだっけ?」というシーンに多々直面しました。将来の「こうなる像」が見えてきた中で、不安を覚えたのです。
そこで気づいたことー
それは、どんな世界になってほしいかを描いてばかりで、そのために自分が何者になりたいかをわかっていなかったということ。将来の「なりたい像」がふわっとしすぎていたんです。自分の中で将来の「なりたい像」がふわっとしすぎていたからこそ、会社に入ってから将来の「こうなる像」を目の当たりにしたとき、戸惑ってしまったんだと思います。あれ、なんか違うぞ、と。
自分のキャリアにおける「なりたい像」について改めて考えてみたところ...
・原点に立ち返ると、ソーシャルビジネス(難民支援等々)がやりたかった
・とはいえ、ソーシャルビジネスだけじゃなく、旅や脚本も趣味としてやりたい
・そう考えると、社会起業家になるより、社会起業家を支援する側になりたい
・自分が好き x 得意そうな分野としてはマーケティングかなあ
・学生時代にインターンしてたスタートアップがちょうどマーケターを募集してる!
ということで、一旦仮でマーケターになることを目指したのでした(笑)。
コンサルティング会社では、お客さんがデジタルマーケティングを始める/改善する上でのテクノロジー導入をしたり、デジタルマーケティング施策を提案することはあっても、マーケティングそのものを回すのはあくまでもお客さん自身。
「マーケターになりたいなら、事業会社でマーケターになった方がいい」
会社の大先輩にこう言われたこともあって、一流のマーケターを目指すべく、スタートアップでマーケティングを始めることにしました。
※どうせなら、予算も知名度もある大企業でのマーケティングよりも、スタートアップでのマーケティングの方が、「お金も知名度も圧倒的に少ない中で足りていない組織をいかに世に広めるか」という命題に向き合うことができるから、そこで培った能力はまさに社会起業家・NGOを世に広めるにあたって活きるんじゃないか、と考えました。
ということで、プロのマーケターを目指すことにしたのですが...
STEP 2. その職種のうち、どの分野に惹かれる/惹かれないのか考える
マーケティングって言葉を聞いたとき、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか?
SEO?広告運用?PR?
それとも、売れる仕組みづくり?ファン醸成?ブランディング?
社会人3年目で転職し、マーケターの道を目指すことにした自分ですが、たまに自分が本当にマーケターを目指したいのかわからなくなるときがあります。
というのも、「マーケティング」という曖昧な定義の仕事をする中で、すごく面白いと感じるときと、つまんないと感じるときがあるからです。マーケティングとひとくちに言っても色々あるから、マーケティングの中でも特に好きな分野とそうでもない分野があるんだろうなあ、だからこそ「面白いと思える分野×自分の強みが活きる分野=極めたい分野」を早めに絞る必要があるんだろうなあと思っていました。
しかし、SEOのプロになりたいわけでも、広告運用のプロになりたいわけでもない。
ん、もしかしてマーケターになりたいわけではない?
もやもやした想いを抱えながら、とりあえずいろんなマーケティングの分野に触れてみようと思い、とあるマーケティング関連メディアの記事を読み漁っていたところ、販促コンペの募集を見つけました。
早速過去の受賞作品を見ていると...
お、面白い!!!
⇒ 面白かったブラックサンダーの企画はこちら:https://hansoku.co/history/10th
STEP 3. なぜその分野に惹かれる/惹かれないのか考える
なぜ面白いと思ったかというと、自分が考えたアイディアで、固定概念を壊し、新しい行動パターンを生み出せるから。
ターゲット層の深層心理を考え抜き、ターゲット層に振り向いてもらうためにはどんな仕掛けがウケるかを妄想し、その仕掛けをカタチにして、人の行動を変える...
めっちゃ面白いやん!
そして気づいたんです。
私が本当にやりたいのは、「意識改革」と「行動変容」だと気づきました。
マーケティングに惹かれる理由は、「より多くの商品・サービスを売ること」そのものに関心があるというより、「いかに人の固定概念を壊して新しい行動パターンを生み出せるか」に関心があるからだと。
マーケティングの中でも惹かれる分野と惹かれない分野の違いは、敷かれたレールを走るか、自らレールを敷くかにあると気づきました。
たとえばSEOの場合、ブラウザという既存の仕組みの中で検索順位を上げるためには、一定のルールがあります。もちろんどんなにルールを忠実に守っても検索順位1位になれるわけではないし、検索順位1位になるためには、ユーザーの検索意図に最適なコンテンツを作る工夫が必要です。SEOを本当に極めるためには、コンテンツマーケティングなどの周辺知見が必要だろうし、コンテンツをどうするかを考える作業自体はなかなかクリエイティブなものだと思います。しかし、ユーザーの検索意図に沿ったコンテンツを作らないと、YahooやGoogleのようなブラウザに評価してもらえないので、作るコンテンツはおのずとユーザーの意図に合わせたものになります。だから、SEOのプロを目指す場合、着地点(=検索順位上位)に辿り着くために求められる成果物(=ユーザーの意図に沿ったコンテンツ)の中身はある程度予め決まっています。
一方で、販促コンペのようにクリエイティブ企画の場合は、成功するための体系化されたルールがないため、アイディア次第でいかようにもなります。もちろん勝ちパターンだったり過去の成功事例を参考にすることはできますが、誰かのマネをした企画ばかりを打ち出していては、ターゲット層もうんざりしてしまいます。SEOと同じく、ターゲット層に商品・サービスを買ってもらうことが最終目標であることに変わりはないのですが、SEOのように「ブラウザ上で検索順位を上げる」というような明確な着地点がなければ、SEOのように「インターネット上で配信できる形式の成果物(コンテンツ)をつくる」必要もありません。クリエイティブ企画は、自由度が高く、成功はアイディアと運にかかっている。その分、成功したクリエイティブ企画は、ブームを巻き起こし、人の固定概念を壊し、時に新しい行動パターンを生み出すことができる。
※SEOのような分野を否定しているわけではありませんし、SEOが得意な人はすごいと思います。ただ、自分の好みの話でいうと、多分SEOのような分野よりも、クリエイティブ企画のような分野の方が好きだし得意なんだろうなあと思ったまでです。
ということで、マーケティングの中でも特にクリエイティブ企画の分野を極めたいと思ったわけですが、ふわっとした分野なだけに、履歴書に書けるような資格を取るなりスキルを習得するというより、とにかく実績を生み出していくことが大切なんだろうと思います。
こんな風につらつら文を書いてる暇があったら実績づくりに励みなさいよって自分自身にツッコミを入れたくなるのですが...笑
STEP 4. 自分のなりたい像を再定義する
自己分析を通じて気づいたことは・・・
マーケティングはあくまでも意識改革と行動変容のための手段ということ。
だから、自分のアイディアを通じて意識改革と行動変容がもたらせる仕事なら、なんでも楽しめるのではないかと思います(多分ブログが好きなのもこれが理由!)。
だから、自分の将来のなりたい像は、「プロのマーケター」というより、「意識改革と行動変容をもたらせるクリエイター」だと気づくことができました。
そしてこの肩書きをもって、将来はソーシャルビジネスなりNGOの現場でいろんな意識改革と行動変容をもたらせたらなあと思います!
(余談:カナダ留学中に、Room to Readという教育系団体のクイーンズ大学支部で、募金キャンペーンの企画担当になったことがあります。「どうしたら「募金お願いしまーす!!!」と街頭で叫ぶような一方通行な募金活動のイメージを払拭して、みんなが主体的に参加したくなるような募金活動にできるか?」を考えたところ、クイーンズ大学の学生の特徴である「学部への愛校心」をうまく取り入れて、学部対抗戦の募金キャンペーンを企画しました。さらに、親しみやすさを与えてゲーム性を取り入れるために、当時流行っていた映画「ハンガーゲームズ」を学部対抗戦のテーマとして取り入れました。結果、学部対抗戦×ハンガーゲームズのアイディアがウケて、学生から20万円ほど集めることができました!こんな風に、募金のイメージを変えて、行動の変化(募金しない人から募金する人へ)を促すことができました。今後もクリエイターとしてのスキルを磨くことで、自分のアイディアをきっかけに、人々の意識改革と行動変容を仕掛けていくことで、社会課題の解決に貢献していけたらなあと思います!)
どんなキャリアを築きたいのか模索しよう
自分の「なりたい像」は時とともにアップデートされていくものだと思いますが、自分の「なりたい像」を定義しておくことで、キャリアにおいて優先して積み重ねるべき知識、経験、スキルが見えてくると思います。
なりたい像がわからないから、とりあえずがむしゃらに働く、というのもアリかもしれません。ただ、その場合、言われたこと、頼まれたことをこなすプロにはなれるかもしれませんが、特定の分野で特別な存在になることは難しいかもしれません。
みなさんの中には、すでに「なりたい像」が明確な人もいれば、まだふわっとしている人もいると思いますが、少しでも自分のキャリアをどうすべきか悩んでいる人がいれば、ぜひ下記を実践してみてください!
↓ ↓ ↓
■ 尖ったキャリアを築くために20代の今実践したいこと ■
※20代である必要はないけれど、早ければ早いほどいい!
STEP 1. 自分のなりたい像(仮)を定義し、職種に落とし込む
例:マーケター
STEP 2. その職種のうち、どの分野に惹かれる/惹かれないのか考える
例:クリエイティブ企画に惹かれる、SEOには惹かれない
STEP 3. なぜその分野に惹かれるのか考える
例:自分のアイディアで人の意識と行動を変えることに喜びを感じるから
STEP 4. 自分のなりたい像を再定義する
例:意識改革と行動変容をもたらせるクリエイター
■ 自分のなりたい像がわからないときは? ■
大丈夫です!悶々とする時間があるからこそ、ある日ぱっと閃くものです。
よかったら、下記を実践してみてください!
1. 「こうはなりたくない像」をまずは考えてみる
2. インプットを増やす(興味ありそうな分野について調べてみるなど)
3. とりあえず色々経験してみる(仕事・プライベート含む)
4. どんな仕事をしているときに楽しい/しんどいか書き出してみる
5. 自分が何をしているときに自分らしいと感じるか考えてみる
6. 自分のどんな強みがどんなときに褒められた/感謝されたか考えてみる
7. 自分がどんな価値を世の中にもたらしたいか考えてみる
8. 休日を惜しんででも独学したいと思える分野/テーマを考えてみる
9. 自分が憧れる人が世の中に提供している価値を考えてみる
10. 自分が何について話しているとき1番楽しそうかを周りに聞いてみる
以上、偉そうに色々書きましたが、この記事が、少しでもキャリアについて悶々としている人にとって何かしらの気づきにつながれば幸いです!
アディオス!