北極星のみつけかた|yuzubaby

自称宇宙人のゆとり世代が書く雑記ブログです。

北極星のみつけかた

脚本的に、弱音を吐かない人間は面白くない

みなさんは、よく弱音を吐きますか?

弱音を吐く人についてどう思いますか?

わたしは、弱音を吐ける人って、むしろ人間として魅力的だと思います。

今日はその理由について書いてみます。

 

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弱音を吐かないキャラクターは面白くない 

 

人間、弱音を吐かないことなんて無理。

だけど、時にわたしたちは、自分ができるだけ完璧でいることを求める。

そして人にもできるだけ完璧でいることを求める。

だからこそ、ときに息苦しくなって、弱音を吐きたくなって、でも吐けなくて、どこに吐いていいかわからなくて、苦しくなる。

 

さて、ここで突然ですがクイズです!

あなたは以下のうちどれに当てはまりますか?

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① 自分に甘く他人に甘く

② 自分に甘く他人に厳しく

③ 自分に厳しく他人に甘く

④ 自分に厳しく他人に厳しく

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てっ...

 

てっ...

 

てっ...

 

てーーーーーーーーーん!(←あ、タイマーが切れた音です)

 

さて、気になる結果は...

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① 自分に甘く他人に甘くを選んだ人 ⇒ のび太タイプ

② 自分に甘く他人に厳しくを選んだ人 ⇒ ジャイアンタイプ

③ 自分に厳しく他人に甘くを選んだ人 ⇒ できすぎくんタイプ

④ 自分に厳しく他人に厳しくを選んだ人 ⇒ ドラえもんタイプ

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細かく説明はしませんが、自分に厳しすぎる人はときに自分にやさしく、自分に甘すぎる人はときに自分に厳しくしてみると、何かいいことがあるかもしれませんね!

 

さてさて、本日の本題である「弱音を吐かないキャラクターは面白くない」についてお話しします。

 

もし国民的アニメのドラえもんに、できすぎくんとドラえもんしか出てこなかったらどうでしょうか?

 

なんかつまらなさそうですよね?

 

それはなぜかー

 

脚本スクールでは、魅力あるキャラクターの描き方を学ぶんです。

そして魅力あるキャラクターとは、

誰もが共感できる弱み8割、

誰も持っていないような強み2割

を持ち合わせた人だそうです。

現実には完璧な人間なんていない分、あまりにも映画やアニメのキャラクターが完璧すぎると、人々は感情移入できなくなってしまうから。

 

つまり...

できすぎくんもドラえもんも、恐らく魅力あるキャラクターの域を越してしまっているんです。だから、ダメダメな部分をもったのび太くんがでてきてくれることで、はじめて人は感情移入できる。

 

弱いキャラクターを見て楽しむわたしたちは悪なのか?

 

もしかしたら、みなさんは今こう思ったかもしれません。

 

弱い部分をもったキャラクターに対して感情移入する心理って、それって同情ってこと?なんかやましくない?

 

そうなんです。やましいんです。だからこそ脚本が面白くなるんです。

 

脚本の先生は、こう言っていました。

 

脚本を学び始めたばかりの人は、大抵みんな美男美女を描くんですよ。でも、それじゃ面白くない。脚本は、いかに人間を描けるか。だから、醜い感情もちゃんと生々しく描くことが大切なんです。

 

自分自身、脚本を学び始めた当初は、キレイなストーリーしか描いていませんでした。

登場人物も「不器用だけど思いやりのあるイイ奴」とか「ダメダメだけどどこか憎めない人」とか... 当たり障りのない人々が織りなす当たり障りのないストーリーには、うまみがない。

 

脚本を学び始めて気づいたことがあります。

それは...

 

今までわたしは、人間の弱みに対して厳しすぎたということ。

 

人間の弱みを認めすぎると、それは弱みの温床と化してよからぬことが起きそうだし、かといって人間の弱みを全部排除しようとすると、それはそれでグレてしまう。

 

人間って、なんだかんだ自分の弱みぐらい自分でわかっているはずなんです。

だから、弱みを直せって言われるとプレッシャーに感じてしまう。

でも、そんなときに現実世界なり映画の世界なりアニメの世界なりで、自分と似たようなキャラクターを見つけると、どこか親近感を覚えて...

そしてそのキャラクターがそのキャラクターなりに頑張っているところを見ると、泣いているところを見ると、「弱みがあってもいいんだ」「弱みを見せてもいいんだ」って励まされる。

 

傷のなめ合いみたいに思うかもしれないけど、傷のなめ合いだって時には必要だと思う。そして現実世界に同じような弱みをもっていて傷のなめ合いができる人がいない場合に、人は映画やアニメにそれを求めるのかもしれない。

 

とにもかくにも、人の弱みを見せることがむしろよしとされている脚本の世界がわたしは好きです。

 

かの有名なジブリの登場人物だって、弱音を吐いてる。

 

「禅とジブリ」という本に、こんなフレーズがありました。

宮さん(宮崎駿監督)が作る映画は、人の弱さをちゃんと認めているんです。認めた上で、弱い子もやりようによっては元気になる。

 

ジブリの登場人物は、強くて勇敢な一方で、確かに弱い部分もちゃんとある。千と千尋の神隠しでは、千尋がハクからもらったおにぎりを泣きながら頬張るシーンがあるし、もののけ姫では、サンから口移しを受けたアシタカが泣くシーンがある。

 

ジブリでは、完璧な人間じゃなくて、強さも弱さも混在した生身の人間が描かれている。だからこそ視聴者は感情移入できるのかもしれない。

 

弱音を吐かないキャラクターは面白くないように、弱音を吐かない人間は、きっと面白くない。

 

だからみなさんも、ぜひ弱音を吐くことを恐れないでほしいです。

弱音を吐くことで発散できるのならどんどん吐けばいいし、吐ききってもう弱音が出ないぜってなったらまた1から頑張ればいい。

それに、弱音を吐くことで、他の誰かに弱音を吐く勇気を与えられるかもしれない。

 

弱音を吐くって、案外いいものなのかもしれませんね!

 

写真の参照元

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