北極星のみつけかた|yuzubaby

自称宇宙人のゆとり世代が書く雑記ブログです。

北極星のみつけかた

人間関係は、○○を変えることで驚くほど改善する

みなさんは、無意識のうちに思い込みを抱いたことはありますか?

その結果、人間関係など何かしらのトラブルを経験したことはありますか?

今日は、無意識のうちに人生を左右している「前提」についてお話しします。

 

「思考が言葉になり、言葉が行動になり...」

 という有名な言葉がありますが、冒頭に付け加えるとしたら、「前提」。

原体験から無意識のうちに抱いた前提が思考になる。だからこそ、人生、仕事、恋愛、その他もろもろに対して、どんな前提を置くのか次第で、自分の思考も、言葉も、行動も、人間関係も、そして最終的には人生まで変わる。

 

「なんかカッコつけて色々言ってるけど、正直よくわからないぜ!」

 

と思われた方もそうでもない方も、前提を変えるだけで人生がちょこっと変わると思うので、よかったら前提を意識してみてください!

 

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I. 人間関係を左右する「前提」。でも、そもそも前提って何?

Weblio辞書によると、前提とは「ある物事が成り立つためにあらかじめ満たされていなければならない条件のこと」だそうです。

たとえば、初対面の人に対して「ご両親は何をされているんですか?」という質問をするとします。このとき、質問した人は「この人にはお父さん・お母さんがいる」という前提をもとにこの質問をしたのでしょう。人はみなお父さん・お母さんと呼ばれる男女の存在から生まれてきたことは確かですが、もしかしたらその人は養子で実の両親を知らないかもしれないし、両親をすでに亡くしてしまったかもしれないし、両親が離婚して片親家庭で育ったかもしれない。

 

でも、そんな背景を知らない初対面の人にとっては、目の前にいる人は「両親がいる」という前提のもとで、「ご両親は何をされているんですか?」という質問をするのでしょう。そしてそこには善意も悪意もありません。ただ無邪気に質問しただけ。

 

だから、もし前提という言葉にニックネームをつけるとしたら、「無邪気な思い込み」

と名付けると思います。もちろんその人に両親がいたなら「ご両親は何をされているんですか?」という質問の前提は思い込みではなく正しかったことになりますが、その人の背景を知らないうちは、両親がいるという前提が事実かどうかはわからない。だからこそ無邪気な思い込みだと思うんです。

 

ここで肝心なのが、前提という思い込みは誰もが無意識にもっているもの。まったく悪気はないんです。でも、自分が当たり前のように掲げている前提が相手にとっては的外れな場合、相手は意外と面食らってしまうもの。

 

なぜ無意識に思い込んでしまうのか。

 

前提という名の思い込みは、自身の原体験からくるもの。

 

たとえば仲むつまじい円満な家庭で育った人にとっては、初対面の人にも仲むつまじい家族がいると無意識のうちに思って、初対面でも相手に対して家族のことを聞くと思います。でも、何かしら事情があって片親または両親がいない人にとっては、家族の話題って結構繊細なもの。別に何も隠さず家族のことを話してもいいのですが、自分が気まずいというよりは、話すことによって相手に気まずい思いをさせてしまったら嫌だなっていう気持ちが先行する。こんな風に、自分にとっての前提と相手にとっての前提が違うことは結構あって、自分にとっての前提をもとに質問をすると、悪気がなくとも相手を傷つけてしまうこともある。だからこそ前提って「無邪気な思い込み」に似ている気がします。

 

II. 自分と相手の前提は違うことを意識する

自分にとっての前提と相手にとっての前提は違うかもしれない。でも、前提が違っても気まずいとか関係なく何でも包み隠さずに話して受け入れあえる人間関係を築けたら、それは本当に素晴らしいこと。だから、別に初対面の人が生まれ育った家庭環境を考慮して家族の話をあえて避ける必要はないし、全然聞いてもいいと思います。ただ、「自分にとっての前提が相手にとっての前提とは限らない」という最強にシンプルなことを心の片隅に置いておく、そして聞き方をちょっぴり工夫するだけで、繊細な心配りができる素敵な人になれる。

 

ちなみに聞き方をちょっぴり工夫することは、気遣いではなく心遣い。

いつヒビが入って壊れてしまうかわからないガラスのようにやや恐れて相手を扱う「気遣い」ではなく、自分の無邪気で何気ない一言によって相手を傷つけてしまわないよう大切に相手を扱う「心遣い」。

 

自分にとっては、一緒にいて心地いいなあと思える人・これからも一緒にいたいと信頼できる人は、ちゃんと「本音」を語り合える人。これを言ったら相手からどう思われるか怖いとか、これを報告しても無関心で相手にしてくれないだろうとか、そんな不安など一切なく、本音ベースで語り合えること。本音の中には耳ざわりの悪い言葉が混じっていることもあるかもしれませんが、やっぱり何事も偽物より本物がいい。言葉も偽物より本物がいい。だから、相手の背景をろくに知らないからこの質問はしないでおこう、とか変に遠慮するのではなく、質問するときに聞き方をひと工夫したいなあと思う今日この頃です。

 

たとえば、何気ない会話の中で「彼氏いるの?」とか「彼女いるの?」と質問したりされたりすることがあります。ただ、この前友人と旅行中に語り合っていたときにたまたまLGBTの話題になり、LGBTの方にとっては「彼氏/彼女いるの?」より「パートナーいるの?」って言われた方がなんとなく心地いいかもしれないねっていう話になりました。

 

家族に関わる質問をするときは、無意識のうちに聞き方に気を付けるようにしています。でも、友人との会話を受けて、今までの人生経験の中であまり深く意識したり考えたりしてこなかった話題に関しては、自分自身もまだまだ聞き方に心遣いが足りていない場面がたくさんあるんだなあと気づくことができました。

 

「前提が正しい情報に基づいている場合は、前提とは思い込みではなくて事実やん」と思うかもしれませんが、事実が本当に事実なのかどうかって、意外とわからないこともある気がします。教科書に書いてあることを事実だと思い込んだり、人から聞いたことを事実だと思い込んだり。事実なんていうものは、大抵の場合「自分が正しいと思っている思い込み」のことじゃないかと思います。一見は百聞にしかず。それにもしかしたら自分の目で見て確かめたことさえ、事実とは限らない。たとえばドラマでよく彼氏/彼女が他の人とハグしているところに遭遇してしまった主人公が雨の中泣いて逃げ出す、というシーンがありますが、恋人が浮気しているというのは思い込みで、実は恋人はそのすぐ後に「離して!僕/私には恋人がいるんだ!」と相手を振りほどいたかもしれない(ちょっとドラマの見過ぎでしょうか...笑)。そして後日主人公は「恋人が浮気した」という前提をもって恋人に連絡を取るなり別れを告げるなりするため、主人公が抱いた前提(思い込み)がその後の思考、行動、そして結末までもを左右してしまう。

 

必ずしも前提が間違っているわけではありませんが、ここで言いたいことは、どんなに自分が正しいと思っていることでさえも、もしかしたらただの思い込みかもしれない、ということ。そして思い込みは人の思考となり行動となるので、思い込みには気をつけたいと思います。

 

III. 認識齟齬をなくすには「前提」を伝えることがカギ

人間関係を円滑にするためには、自分と相手の背景が違えば前提も違うことを意識した上で、人と話すときは質問の仕方を工夫できたらいいな、というお話をしました。

 

この「前提」に気を付けることは、実は相手への心配りとして大切なだけでなく、相手との認識齟齬をなくすためにも大切なんです。

 

たとえば上司が「明日の会議資料作っておいて」とだけ言ってどこかへ去ってしまうとします。仕事を頼まれた部下としては、前提を共有してもらわないと困ってしまいますよね。誰に向けてどんな前提で書類を作るのかによって、内容もトーンも変わるから。

 

上司目線からしても、「明日の会議資料作っておいて」と背景を共有せず部下に仕事を任せたときに、「社内用の資料だからここまでやらなくてよかったのに...早く終わらせてもらって他の仕事頼みたかったのに...」というぐらい時間をかけてクオリティの高い書類を部下から受け取ったとします。でもこれって、「社内用の資料だからパッと終わらせてくれればいい」という前提を部下がもっていなかったからこそ起こったもの。

 

仕事の裁量にしても前提を伝えることは大切。たとえば上司としては「もっと部下に自分の頭で考えて行動してほしいのになあ」と思っているとしても、部下としては「もっと自分で考えて決める権限をくれたらいいのになあ」と思っているかもしれない。つまり、部下が上司にいちいち相談してくる理由は、自分で決めて行動してよいという裁量を与えられていると思っていないから。もし「裁量はお前にある」という前提を上司が部下に伝えたのだとしたら、部下は自ら考えて決断して行動するようになるかもしれない。だからこそ、前提を相手に共有することはとても大切。

 

今お話ししたのはあくまでも職場での例ですが、人生においても恋愛においても、前提を相手と共有することって結構大事な気がします。

 

最後に... あえて前提を設定することで、人生いいことがあるかも?

タイトル的に怪しいですが、怪しくないのでご安心を!笑

今までは前提について批判的な見方をしてきましたが、今度は前提をうまく利用してやるぞこんちくしょー的な見方をお伝えしたいと思います!笑

 

それは...

あえて自分にとって都合のいい前提(無邪気な思い込み)を設けること!笑

 

たとえば「自分はイケてない」という前提をもっているとします。でも、そんな前提(アンハッピーな思い込み)を「自分はイケてる」という前提(ハッピーな思い込み)にすり替えたとします。

 

するとどうでしょう!自信が満ち溢れてくるではありませんか!!!

 

...

...

...

 

え、違う?すみません...

 

でも、自分はイケてるという前提をもっていれば、自然と人前に出ることも嫌じゃなくなり、自然と会話中に笑顔も増えて、ちょっぴり自分に自信がついて、それだけで魅力的に見えるようになる。

 

魔法のようですが、こんなことってあると思うんです。

 

(注:付き合ってもいないのに「俺/私は〇〇君/ちゃんのパートナーだ!」との前提(思い込み)をもって相手に接したら相手を驚かせてしまう可能性大なので、自分にとって都合のいい前提をあえて設けたとしても、それは自分の頭の中だけに留めておきたいものですね!笑)

 

孔子がかつて「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」と言ったように、「前提を意識し背景を意識すれば人間関係殆うからず」といったところでしょうか。

 

ちょっとカッコよさげにまとめてみましたが、大してカッコよくなかったですね。

はい。しかしながら最後までお読みくださいありがとうございました。

みなさん素敵な3連休をお過ごしください~!